「ネットで酷評されているのを見たトンデモ映画だったのだがね」
「それでも見たいの?」
「そうだ」
「で、結果は?」
「確かにトンデモの連続。あり得ない展開の連続」
「じゃあ、ダメ映画?」
「いや」
「じゃあ、面白いの?」
「そうだ。基本的なストーリーラインは上手く出来ている」
「トンデモなのに上手いの?」
「寓話だよ。あるべき物語を描くために、あり得ない描写を繰り返すのも1つのやり方だよ。物語として正しいならば、ここのシチュエーションがデタラメでもそれは分かりやすく良く出来た物語として語りうる。そうでなければ、主人公が挫折を経験しない物語など成立し得ないよ」
「分かった。ロボットアニメが成立するのも、ハーレムアニメが成立するのも同じだってことだね」